2023.07.11
老老介護を防ぐために
老老介護を未然に防ごう
家族と相談する
平均寿命が延びたことや核家族化による生活スタイルの変化など、老老介護をせざるを得ない状況も存在しますが、同居の有無にかかわらず、家族はできるだけ高齢となった親とのかかわりを持つようにしておきましょう。
その上で、介護が必要になる前から、家族間で介護について話をしておくことが大切です。
例えば、
・介護が必要になったら自宅で妻や子供に介護してほしい
・できるだけ施設には入らず、自宅で暮らしたい
・仕事が忙しく介護ができないので、訪問介護や訪問看護を利用してほしい
…など、介護をする側、される側双方の希望を話し合っておくことで共通の認識を持っておけば、実際に介護が必要になったときも迷わずに対応することができ、やむを得ず老老介護の状況となった場合にも、周囲に頼ったり介護保険の制度を利用しやすくなります。
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健康な生活を送る
日常的に適度な運動をしておき、健康に気を付けることは重要です。また、読書をする、文章を書く、趣味に没頭するなど、意識して積極的に頭を使うことも効果的です。これらの活動は、家族や友人などと行うことでコミュニケーションが深まるメリットもあります。
その結果、体調の変化にも気付きやすくなるため、このような活動は一人ではなく誰かと一緒に行うことが重要です。
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地域コミュニティとのかかわりを持つ
「遠くの親類より近くの他人」という言葉があるように、遠いところに住んでいる親戚よりも近所の人を頼った方がよい場合もあります。
日頃から地域のコミュニティに積極的に参加し、地域の人々と関係性を築いておくことも効果的です。
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周囲に頼る
介護をする側、される側共に、「介護は身内でするもの」「他人の世話になりたくない」など、他者のサポートを受けることに抵抗がある人が多くいらっしゃいます。
排せつや入浴などの介助は他人に頼りにくいと感じる方が多いのも事実です。
そういった高齢者の方々の気持ちは尊重しながら、可能な部分から少しずつ周囲の人に頼っていくことは、老老介護の負担を軽減するために欠かせないことです。
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社会サービスを利用しよう
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家族や身近な人に頼ることが難しい場合は、むしろ介護サービスを利用してプロの介護を受けることで、介護者も要介護者も安心して任せることができるようになるケースもあります。
社会的な介護サービスにも公的サービスや民間のサービスなどいろいろな種類がありますが、老老介護世帯であることを伝えて相談することで、各家庭の現状に合った介護保険を利用した援助を受けることができます。
ここからは老老介護で受けられるサービスについて紹介します。
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訪問看護・訪問介護
看護師や理学療法士が訪問するのが「訪問看護」、ケアワーカーやホームヘルパーが訪問するのが「訪問介護」です。このサービスを使えば、通所や介護施設へ入ることなく、自宅にいながら、介護を受けることができ、介護者の負担を減らすことができます。
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自宅訪問で受けられるサービスは、訪問看護では、介護と病状のチェックなどの医療サービスや身体介助などの療養上のお世話等、訪問介護では食事や排泄、入浴などの身体介助、食事の準備や掃除などの生活援助、通院時のサポート(介護タクシー利用)等となります。
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なお、訪問看護は主治医の指示のもとで提供され、要介護認定を受けている方は「訪問看護」、要支援認定の方は「介護予防訪問看護」の対象です。
訪問介護の利用は「要介護1~5」の認定を受けた人で、「要支援1・2」の認定を受けた人は「介護予防訪問介護」(週の利用回数に制限が設けられています)が利用できます。
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訪問看護や訪問介護にかかる費用は、要介護(支援)度や訪問回数、訪問時間、受けるサービス内容などによって異なります。
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通所型サービス
すぐに施設入所に抵抗がある場合には、デイサービスやショートステイなど短期間の施設利用によって、介護者の負担を軽減できることもあります。
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介護施設への入所
老老介護の負担が増大しているケースでは、共倒れする前に介護施設へ入所することも有効な選択肢といえます。
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社会サービスも色々ありますが、まずは訪問サービスを利用してみることで、通所や介護施設へ入ることなく、自宅にいながら、介護を受けることができ、介護者の負担を減らすことができます。
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前回のブログ投稿記事にも掲載しましたが、介護者が病気やケガで介護が必要になってしまえば、共倒れする可能性も高くなります。老老介護で介護者が体を壊してしまう場合も考えられますが、「毎週○曜日」という形で、定期的に訪問看護・介護を利用れば、共倒れも防ぐことができるでしょう。
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サン・サンケアでは、「リハビリが必要と言われているけど、通院が大変で…」「最近、薬の飲み忘れが多くて、体調も心配」等で、訪問看護や訪問リハビリの利用を希望されるご本人様やご家族様のご要望を伺い、可能な限りお応えしたいと思います。
ぜひお気軽にお問合せ下さい。
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